前のトピックでは、LEDの色の制御について見てきました。しかし、ショーで用いる色を選択したい時に、常にこの方法で行うのは面倒です。
選択した色は、Color プリセットに保存することができます。
プリセットは、パッチされているフィクスチャに応じてさまざまな種類に分けられています。それらはプリセットタイプと呼ばれます。これは、画面1の右側で選択したものと同じプリセットタイプです。今のところ、"Dimmer"、"Color"、および "All" が表示されています。
画面2で Presets というところを押すと、Presets プールビューが開きます。このビューの表示内容は、画面1の右側にあるのプリセットタイプバーで何が選択されているかによって動的に変わります。Dimmer、Color または All を選択してみて、タイトルバーの表示が変わるのを確かめてください。
Presets プールビューは、Groups プールとよく似ています。それぞれの四角がプリセットです。プリセットには、フィクスチャのセレクションだけでなく、フィクスチャの値も含まれます。しかし、含まれるのは、そのプリセットタイプ内の値だけです。
例外は、"All" タイプです。ここには、Dimmer、Color、Position、Gobo など、すべてのタイプの値を保存できます。プリセットは、それを保存するときに選択していたフィクスチャに対してのみ機能します。
プリセットをキューに保存した場合、プリセットに保存されている値は保存されません。保存されるのは、プリセットへの参照(リンク)です。したがって、後からプリセットの内容を変更すると、そのキューの見え方も違ってきます。それを試してみましょう。
4台のLEDを選択し、それらに色を設定します。Store を押してから、Presets プールビューで空いている最初の Color プリセットを押してください。
このとき、プリセットには自動的に名前が付けられますが、グループの場合と同様に、必要に応じて名前を変更することもできます。
今保存したプリセットは、現在プログラマ内にありますが、そこにあるのは値ではなく、プリセットへのリンクです。ここでキューを保存すると、キューにプリセットが保存されます。
これを確認には、Fixture Sheet ビューを用いるのが最もよいでしょう。
フィクスチャにディマー値と新しい色を設定してみてください。これを、新しい Color プリセットとして保存します。プログラマには、まだ元のディマー値があることに注意してください。これは、Color プリセットにはディマー値を保存できないためです。したがってプログラマには、元のディマー値と、Color プリセットへのリンクがあるわけです。
ここで、All をタップしてから Store をタップし、空の All プリセットの一つをタップしてみてください。これで、色が赤でかつディマー値を持つプリセットが保存されます。
選択肢を増やすため、さらにいくつかの Color プリセットを作成してください。
赤のプリセットを作成し、それに MyColor と名前を付けます。
プログラマをクリアして、Color プリセットの一つを1回タップします。これでは、タップしたプリセットを使用できるフィクスチャを選択しただけで、まだ色は変化しません。もう一回プリセットをタップすると色が出力されます。
フィクスチャ・セレクションがない状態でプリセットをタップすると、そのプリセットを使用できるフィクスチャが選択されます。また、セレクションがある状態でプリセットをタップすると、そのプリセットを使用できるフィクスチャが、プログラマでプリセットへの参照を取得し、そこから出力が行われます。実際にはプリセットへの参照を用いていて、プログラマのプリセットから値を取得してるわけではないことに注意してください。
MyColor プリセットをアクティブにし、フィクスチャにディマー値を設定します。これを、エクゼキュータ101(メイン・エクゼキュータに最も近い一番上の行)に、キューとして保存してください。
プログラマをクリアしてこのキューを実行すると、フィクスチャが赤になるはずです。
フィクスチャを選択して青にします。そして、Store を押してから MyColor プリセットを押してください。Choose Store Method ポップアップが出ますので、Merge を選択します。プログラマをクリアし完了させてください。
フィクスチャは、まだ青のままです。これは、保存したキューがまだアクティブになっているためです。プリセットが赤のときにキューを保存していても、プリセットを変更したので、キューによってフィクスチャが青になるわけです。
MyColor プリセットを削除してみてください。確認ポップアップでは OK を選びます。
フィクスチャは、まだ青のままです。
プリセットを削除したとき、プリセットからの(実際の)値が、使用されていたキューに保存されます。プリセットがなくなったので、そのリンクは失われますが、キューの見え方は変化しません。
先へ進む前に、さらにいくつかのエクゼキュータを作り、エクゼキュータキーの機能を変更してみましょう。
エクゼキュータ101は、まだ青になっています。フィクスチャを4台選択してから、青以外のプリセットの一つを選び、ディマー値を設定してください。これを、エクゼキュータ102に保存します。
プログラマをクリアしてから、エクゼキュータキーを押したとき、フィクスチャの色がどうなるか試してみてください。
現在、エクゼキュータキーはトグル機能として動作しています。エクゼキュータ101は、この同じキーでオン/オフできます。また、アクティブなキューに保存されているすべて値が、別のエクゼキュータの制御下にある場合、このエクゼキュータは自動的にオフになります。
次のトピックでは、外部画面について詳しく見ていきます。