クイックスタートガイド - エフェクト

このトピックでは、MA dot2 のエフェクト・エンジンについて見ていきます。

Let's start from fresh. すべてをオフにし、特殊マスターをリセットしてださい。

Dimmer エフェクトとその仕組み

基本的なエフェクトから始めましょう。

フィクスチャ1〜10を選択したら、プリセットタイプバーDimmer を選択し Effect キーを押してください。

これによって Dimmer Effects ビューが開きます。ここでは、Dimmer アトリビュートに対して利用可能なエフェクトを選べます。画面の左側には利用可能なエフェクトが、右側には "Shuffle Selection" や Align 機能などのツールが表示されています。

Soft Dimmer というエフェクトをタップし、Fixture ビューを見てください。10台のフィクスチャに対し、0%〜100%の値範囲でサインウェーブ状に動くエフェクトが適用されています。Fixtures ビューでは、フィクスチャIDの隣に赤紫のマーカが表示され、値がエフェクトの影響下にあることを表しています。

エフェクトでは、常に二つの値の間でアトリビュート値が変化し、その変化方法やスピードを制御できます。またその動作を、すべてのフィクスチャで同じにするか、あるいはエフェクトの周期に渡って分散させるかを指定できます。

これらの設定について見ていきましょう。まずは二つ値です。赤紫のエフェクト・モード・タイトルバーには、Low ValueHigh Value という二つのボタンがあり、これらの値にアクセスして変更するのに用いられます。


Figure 1: Dimmer Effects のタイトルバー

Low Value ボタンを押してください。これにより、ディマー値に対する一般的な表示になります。25% というボタンを押し、Fixtures ビューで最小値がどのように変わるかを見てください。また、Dimmer プリセットタイプビューのタイトルバーも紫に変わり、二つのボタンが有効になっていることにも注目してください。


Figure 2: Dimmer タイトルバー - エフェクト動作中

一番左の (Sinus) アイコンは、エフェクトのタイプを変更しても変わりません。Normal Value ボタンをタップすると、通常の値の制御に戻ります。これについては後でまた述べます。

High Value というところをタップし、値を 75% に変更してください。これで、エフェクトの動作が25%から75%の範囲に制限されました。これら二つの値が、High および Low 値です。ここで、タイトルバーの (Sinus) アイコンをタップすると、Dimmer Effects ビューに戻ります。

Low/High Value は、左側のエンコーダを用いて設定することもできます。

2番目の Speed エンコーダを回すと、エフェクトのスピードを変更できます。

3番目のエンコーダでは、Phase (位相)と呼ばれるものを制御します。これは、エフェクト・ループの周期上にフィクスチャを分散させるために用いられます。エンコーダをタップして、値を 0 に設定してください。10台のフィクスチャの出力が、すべて同じようになります。言い換えると、それらのループ内での位相が同じということです。この状態だと Phase エンコーダを回しても、実際には何も変わらないように見えます。これは、すべてのフィクスチャがループ内で同じ位相位置にあり、それらの動きが揃っているためです。エフェクトを元の動作に戻すには、各フィクスチャの位相をループ全体に広げる必要があります。このループはしばしば円として説明されるため、位相は度で表されます。円は360度に相当するので、すべてのフィクスチャをループ全体に均等に広げるには、それらの位相を 0〜360度に分散させる必要があります。数学的な理由により、左から右に動くように見えるようにするには -360 にします。Phase エンコーダを押し、電卓ビューで 0..-360 という暗赤色のボタンを押してください。これで元のエフェクトに戻ります。

先へ進む前に、Hard Dimmer をタップしてみてください。これによって、チェイサーのような Dimmer エフェクトが得られます。右端のエンコーダで、Width と Softness と呼ばれるものを制御できますので、回してみてください。Width の値を下げると、同時に点灯するフィクスチャが少なくなり、値を上げると多くなります。
Width を20%くらいにし、ma キーを押しながら Softness エンコーダを回してみてください。パーセント値によって、値のフェードイン/アウトの度合いが変わります。Softness を100%、Width を50%にしてみてください。その効果が分かるでしょうか。

二つの Ramp エフェクトでも Width について試してみてください。

では、このエフェクトを使ってみましょう。Hard Dimmer エフェクトを選び、Width を50%に設定したら、Shuffle Selection をタップします。そして、Store を押してから ページ1のエクゼキュータ1に関連付けられているキーの一つを押してください。プログラマをクリアし、このキューを試してみてください。デフォルトのキュータイムが設定されている場合、このタイムを用いてキューのエフェクトにフェードインします。

エフェクトをフェードして停止させるキュー2を作ってみましょう。10台のフィクスチャを再び選択し、Effect キーを押してください。このとき Effects ビューでは Off を選ぶべきだと思われるかもしれませんが、これはプログラマから値を除くだけで、エフェクトはキューに残っているため停止しません。キューリストはトラッキングされているため、フィクスチャに対してエフェクトを停止するようにプログラムする必要があります。MA では、これを "Stomp" と呼んでいます。Stomp というところをタップするとエフェクトが停止しますので、これをキュー2としてフェードタイム5秒で保存しましょう。方法はもう分かると思います。

Color エフェクト

Color エフェクトをいくつか作ってみましょう。

X4 を選択してフルにし、プリセットタイプバーで Color をタップしたら、タイトルバーの (Sinus) アイコンをタップしてください。

2 Color Hard をタップすると、前のトピックで扱ったチェイサーとよく似た動作になります。

Low/High 値は、その間で変化する2色を設定します。それらを変更してみてください。また Width や Softness についても試してみましょう。

外側から中央に向かって動くようなエフェクトを作ってみましょう。プログラマをクリアしたら、グループを用いてすべての X4 を選択し、2 Color Hard エフェクトを実行します。Low/High 値によって好きな色を選んでください。Phase エンコーダをタップし、すべてのフィクスチャに対する位相を0に設定します。そして Align <> をタップしたら、エフェクトが外側から中央に向かって動くようになるまで、Phase エンコーダを反時計回りに回してください。さらに回していくと、逆方向に動き始めます。適切な値が設定できたら、その結果をキュー1としてページ1のエクゼキュータ2に保存してください。

RGB Rainbow という特殊な Color エフェクトがあります。すべての X4 を選択して試してみてください。これをキュー2としてフェードタイム付きで保存したら、キュー1からキュー2への変化を見てみましょう。

Colorwheel 2 Color エフェクトは、カラーホイールに対して用いられます。これは、ホイール上の2色間のエフェクトです。

Color エフェクトについては、これ以上述べることはありません。次に移りましょう。

Position エフェクト

先に Normal Value について触れたことを覚えているでしょうか。多くの Position エフェクトは、フィクスチャがすで持っている開始位置に対して適用されます。そのため、最初にフィクスチャがバンドの歌手に向けられたキューを作ります。次のキューでは、フィクスチャが歌手の周りで Circle エフェクトを開始します。次のキューでは、そのエフェクトを続けながら、フィクスチャをギター奏者に移動させます。次のキューでは、エフェクトを停止させつつ、フィクスチャを歌手に戻します。このように、基準となる Normal Value があって、その値の上にエフェクト(値)が適用されているわけです。

これを作ってみましょう。まず、Alpha Profiles で、"Singer" と "Guitar" という二つの Position プリセットを作成してください。そして、フィクスチャを点灯し、それらを歌手に向けます。これを、キュー1としてページ1のエクゼキュータ3に保存してください。

今度は Circle エフェクトが必要です。 プリセットタイプバーで Position を選び、タイトルバーの (Sinus) アイコンをタップしてください。ここで、Circle エフェクトを見つけて選択します。これを少しランダムに見えるようにしましょう。Odd マクロでフィクスチャの半分を選択し、Effects ビューに戻って Direction <> ボタンをタップしてください。Set で完了させると、すべてのフィクスチャが再び選択されます。これで、半分のフィクスチャが反対向きになります。
円のサイズを少し小さくしましょう。左端の Size エンコーダを回すと、サイズを調整できます。二つの異なるパーセント値が表示されていますが、これらは Tilt と Pan に対応しています。エンコーダを回すと、二つの値が一緒に変化します。好きなサイズを設定してみてください。ここでは、3.6%..10% くらいがよいかもしれません。この Circle エフェクトを、キュー2としてフェードタイム3秒で保存してください。

次のキューでは、フィクスチャをギター奏者に移動させます。フィクスチャを選択し、"Guiter" Position プリセットを選んでください。これをキュー3として保存します。

フィクスチャを選択したら、もう一度 Position Effects ビューを開いて Stomp をタップしてから、"Singer" Position プリセットを選びます。 これをキュー4として保存してください。

すべてのキューのフェードタイムを3秒にするとよいでしょう。プログラマをクリアして、これを試してください。

Fixture Symbol ビューでは円の動きを、Fixture Sheet ビューでは Position プリセットを確認できます。フィクスチャに動作中のエフェクトがある場合、フィクスチャIDの隣に小さな赤紫のマーカが表示されます。

Position エフェクトでは、Low/High 値の代わりに Size と Center を用います。これは、エフェクトが基点に対して適用されるためです。Center 値は、基点からのオフセットとして用いることができます。

 

ここでは、エフェクトの基本的な事柄について述べてきました。先に進む前に、他の Position エフェクトについても試してみてください。

 

一般的なものについて見てきましたが、エフェクトは、ほとんどのプリセットタイプで利用できます。

 

このガイドも終わりに近づいてきました。次のトピックでは、外部機器との接続について述べておきます。