コンテンツの仕様

VPUのコンテンツは、以下の仕様を満たしている必要があります。

ビデオコンテンツのMPEG2変換については、Rovi Total CodeStudio によるコンテンツのMPEG2変換 を参照してください。

ビデオコンテンツのHAP変換については、Hap Converter を参照してください。

MPEGフォーマットのビデオコンテンツ要件

'MPEG' Video requirements  
ビデオコーデック MPEG-2
ビットレート 固定ビットレート(CBR) 10 〜 30 Mbps (メガビット/秒)、可変ビットレート(VBR) (1)
フレームレート 24 fps、25 fps、29,97 fps、30 fps、50 fps、60 fps (2)
GOP-Structure (Group of pictures) GOP 12、Iフレームのみ (3)
Container format プログラム・ストリーム(音声付き)またはエレメンタリ・ストリーム(音声なし)
音声ストリーム LPCM (非圧縮、48 kHz、16ビット) または MPEG-1 Layer 2 (48 kHz、384 kbps)
Color space / Chroma format 4:2:0
拡張子 .mpg、.mpeg、.m2v、.mpv (4)
アスペクト比 1:1

 

(1) VBR も可能ですが、最初から最後までフレームを正確に再生できない場合があるため、CBR を強く推奨します。ビットレートは、ビデオクリップの解像度や内容自体(変化の大きさなど)に大きく依存していることにも注意してください。可変ビットレート(VBR)を用いるとループの問題が発生するため、固定ビットレート(CBR)を使用してください。

(2) 30 fps を超えるフレームレートは、リソースを著しく消費しパフォーマンスを低下させます。このような高フレームレートは、明確な理由がある場合にのみ用いてください。

(3) GOP 12 は、フレーム内でのジャンプ(インデックス付け)をともなわない簡素な再生が可能です。BフレームやPフレームが多く使われるほど、圧縮率が高くなり、ファイルサイズは小さくなります。Iフレームのみも可能ですが、データレートが増加します。

(4) 例えば "._test.mpeg" のように 先頭に "._" が付いたファイルは、MAC OSX オペレーティングシステムによって作成されるため、VPU ソフトウェアでは無視されます。

一般的な注意:

プログラム・ストリーム => 映像および音声ファイルを含んでいます。代表的な拡張子は .mpg です。

エレメンタリ・ストリーム => 映像または音声ファイルを含んでいます。代表的な拡張子は、映像データが .mpv、音声データが .mpa です。

ファイル名は、63文字を超えてはいけません。

注意:
アグレッシブ圧縮(ビットレート低減)は、品質の低下を引き起こします。信号変化や動画シーケンスに含まれる情報が少ないほど、必ずしもアーティファクトを生じさせずにビットレートを下げられるかもしれません。圧縮アーティファクト: エッジ明瞭度の損失、トーンのぼやけ、ブロッキング/輪郭アーティファクト。

 

推奨ビットレート      
解像度 4:3 16:9 ビットレート
PAL 720 × 576   10〜20 Mbps
NTSC 720 × 480   10〜20 Mbps
VGA 640 × 480   10〜20 Mbps
SVGA 800 × 600   10〜20 Mbps
XGA 1024 × 768   15〜20 Mbps
HD 720p   1280 × 720 15〜20 Mbps
HD 1080p   1920 × 1080 20〜30 Mbps

MPEG-2 について

MPEG は、いくつかの国際的な標準規格を作成した "Moving Pictures Expert Group" の略称です。規格として重要なものは、MA VPU で使用されている MPEG-1/2 (ISO/IEC 13818-part x)です。MPEG-4 とは対照的に、この規格は、ファイルサイズと動画情報をデコードするのに必要な計算能力との間に良好なバランスを保ちます。

MPEG-2 規格は、画質やVPUのデータ処理方法に大きく影響する二、三の設定が考慮されています。それらは、フルHDのようないくつかの解像度で動作するように定義されています。それはビットレートにも影響し、約3から80Mbit/sを超えるまでに変化するかもしれません。

ビットレートが高いほど、CPUやRAMなどに対する負荷も大きくなります。そのため MA Lighting では、ビットレートと結果のフレームレートとの間に良好な妥協点をもたらすような設定を選んでいます。

VPU において安全で適切なパフォーマンスを得るには、ここで説明されているようなコンテンツのエンコードを強く推奨します。

Avid Composer / Adobe Premiere Pro / Adobe After Effects / Final Cut Pro などのノンリニア動画編集システムや合成ツールには、非常に多用途な高品質MPEG-2エンコーディングツールも備わっています。

しかしながら、このコンテンツを実際に使用する前に、正確で安定したパフォーマンスが得られるかを VPU でテストしておく必要があります。

コンテンツの出処や MPEG-2 エンコーディングの品質が分からない場合、アーティファクトが生じる恐れがなさそうでも、素材全体を再エンコードすることを強く推奨します。

最高品質を得たい場合は、エンコードされていない生の動画と音声素材をソースとして用いてください。

Main Concept Reference は、エンコーディングを試すための無料ダウンロードが可能です(試用版では、動画にウォーターマーク挿入、30秒後に音声カット)。これを利用すれば、問題が発生した場合に備え、再エンコードによってコンテンツをチェックできます。

適切にエンコードされたコンテンツでないと、保証されたパフォーマンスでデコードしても、同様の動画ストリームで高パフォーマンスを得ることはできません。

HAPフォーマットのビデオコンテンツ要件

Direct Show コーデックに対するHap

このコーデックは、Windows でのみ利用できます。avi コンテナで Hap 動画ファイルを作成します。

リンク: http://renderheads.com/product/hap-for-directshow/

重要
Hap for Direct Show Codec Version 1.0.10 を使用することを強く推奨します。他のバージョンの Hap for Direct Show Codec で作成された動画ファイルは、再生できない可能性があります。
'HAP' ビデオ要件  
対応フォーマット Hap1、HapQ、HapAlpha
フレームレート 24 fps、25fps、29,97 fps、30fps、50 fps、60 fps (2)
ビットレート 可変ビットレート(VBR) (3)
最大解像度 MA VPU ハードウェアに依存:
 ・MA VPU MK2 の場合、最大解像度は 7680 × 4320 です。(5)
拡張子 .avi
アスペクト比 1:1

Quicktime コーデックに対するHap

このコーデックは、OSX および Windows で利用できます。mov コンテナで Hap 動画ファイルを作成します (1)。

リンク: https://github.com/Vidvox/hap-qt-codec/releases

重要
Hap for Quicktime Codec Version 8 を使用することを強く推奨します。他のバージョンの Hap for Quicktime Codec で作成された動画ファイルは、再生できない可能性があります。
'HAP for Quicktime' ビデオ要件  
対応フォーマット Hap1、HapQ、HapAlpha
フレームレート 24 fps、25 fps、29,97 fps、30fps、50 fps、60 fps (2)
ビットレート 可変ビットレート(VBR) (3)
最大解像度

3840 × 2160 (4)(5)

拡張子 .mov
アスペクト比 ピクセル 1:1
  1. mov コンテナ内の Hap 動画ファイルは、MA VPU で使用許諾契約に同意してサードパーティーの追加コーデックをインストールした場合にのみ再生できます。
  2. 30fpsを超えるフレームレートは、リソースを非常に消費しパフォーマンスを低下させます。これらの高フレームレートは、特別な理由がある場合にのみ使用してください。
  3. エンコーダは、ビットレートを Mbit/s 単位でユーザ設定することに対応していません。ビットレートは、動画ファイルの内容によって自動的に設定されます。
  4. Quicktime エンコーダ用の Hap は高解像度をサポートしていません。ビデオクリップを高解像度でエンコードする必要がある場合は、Hap for Direct Show コーデックを使用することをお勧めします。
  5. Hap 動画ファイルの解像度の幅/高さは、4で割り切れるようにしてください。ファイル名は、63文字を超えてはいけません。
ヒント
Hap1: 高品質、高圧縮、ファイルサイズ小、高CPU負荷(MPEG-2よりは低い)、低ハードディスク負荷。
HapQ: 最高品質、低圧縮、ファイルサイズ大、低CPU負荷、高ハードディスク負荷。
HapAlpha: アルファチャンネルに対応した Hap1。

画像のビデオコンテンツ要件

画像  
フォーマット 拡張子
Bitmap .BMP
Portable Network Graphics .PNG
Graphics Interchange Format .GIF
Joint Photographic Experts Group .JPEG、.JPG、.TGA

非圧縮画像は、RGB 24ビット/32ビット色空間でなければなりません。CMYはサポートされていません。アルファチャンネルのサポートには、32ビット .png を推奨します。静止画の最大解像度は 8192 × 8192 です。

音声コンテンツ要件

音声  
フォーマット 拡張子
16ビット 44.1kHz / 48kHz ステレオ PCM .WAV
32〜320kbps 44.1kHz / 48kHz MPEG-1 Layer 3 (MP3) ステレオ .MP3

3Dオブジェクト要件

3D オブジェクト  
フォーマット 拡張子
DirectX .X