キューを作ってみましょう。
プログラマをクリアしたら、フィクスチャ5〜7を選択し、それらを40%に設定します。
そして Store Please と押してください。
これで、メイン・エクゼキュータにキュー1が作られます。プログラマをクリアしてみてください。Fixtures ビューを見ると、フィクスチャが40%を出力していないことが分かります。値を出力するには、フェーダを上げてキューをアクティブにする必要があります。
キューは、メイン・エクゼキュータ上に保存しました。これは、キューを再生するために必要なものです。
下の画面例を見てください。
ここではメイン・エクゼキュータの動作状態を確認できます。今は、エクゼキュータがオフになっていることが示されています。
メイン・エクゼキュータには、2本のフェーダがあります。左側のものはマスターです。右側のものは 2キュー間を手動でクロスフェードするために用いられます。このフェーダを反対側の位置に動かすと、フェーダを動かすタイミングにしたがってキュー間でフェードします。
dot2 には、モータ駆動フェーダがありません。したがって、卓ソフトウェアが想定しているフェーダ位置と、実際の物理的な位置が一致しない場合があり得ます。このような場合、赤マーカが付いたフェーダのグラフィック表示が出ます。このマーカは、物理的なフェーダ位置を示しています。またグラフィック・フェーダは、ソフトウェアが示しているフェーダのあるべき位置を示しています。
もし左側の物理フェーダ(Master)が100になっていなかったら、それを100まで上げ、また右側の XFade フェーダが0になっていることを確かめてください。そしてキューをアクティブにする必要があります。フェーダの下にある大きな Go + キーを押してください。
すると、ミニエクゼキュータ・ビューが下のようになります。
背景色が明るくなり、キューが青で強調表示されていることに注目してください。これは、エクゼキュータがアクティブで、かつキューがアクティブになっていることを示しています。
Fixtures ビューでも、そのフィクスチャの出力が40%になっていることを確認してください。
Master フェーダを上下に動かして、それがチャンネルの出力にどう影響するかを見てください。
キューリストを見てみましょう。Cue キーを押してください。画面1に Cues ビューが開きます。このビューでは、各キューが行として表示されます。列項目は、そのキューに関する種々の設定や情報です。
詳細には触れませんが、各列項目について簡単に述べておきます。明白なものもありますが、他はやや注意が必要です。
さらに高度なフィクスチャをショーに追加すると、グレーアウトされていた、そのプリセットタイプに対する Delay や Fade が利用できるようになります。
ほとんどの要素は、Edit キーで変更できます。また、右端のエンコーダを押しながら回すことによっても可能です。Name セルが青背景になっている場合、エンコーダを押すだけでも編集に移れますが、dot2 onPC ではこれができませんので、代わりにセルをマウスで右クリックしてください。
これによって Edit Name ポップアップが表示されますので、名前を Behind Curtain に変更します。名前の全体が見えない場合や、列幅を変更したい場合は、列見出し間の黒い境界を押しながらドラッグしてください。
完了すると、下のようになります。
Cues ビューは、他の画面でも、右側にある Cues というボタンによって呼び出せます。
グループ2(All FOH)をフルにしてください。そして、Store を押してから、エクゼキュータ1に関連付けられている キー(メイン・エクゼキュータに最も近いもの)を押します。この場合も、卓の動作に合わせてフェーダを動かす必要があるかもしれません。
エクゼキュータとプログラマとの関係を見てみましょう。
プログラマをクリアし、エクゼキュータを両方ともゼロに下げます。そして、Off キーを押してから、メイン・エクゼキュータに関連付けられているキーの一つを押して、メイン・エクゼキュータをオフにしてください。
エクゼキュータ1を上げるとフィクスチャ1 〜4がオンになり、下げればまたオフになります。
ここでフェーダを50%程度に上げてから、プログラマでグループ2を80%にします。そして、フェーダを再び動かしてみてください。今度はフィクスチャが80%のままで変化しません。これは、プログラマがエクゼキュータよりも優先度が高いためです。
プログラマをエクゼキュータ2に保存し、それを動かしてみてください。すると、これら4台のフィクスチャの値が変化します。プログラマ内容をどこかに保存すると、それがエクゼキュータに移されます。その値は、プログラマではアクティブでなくなるため、プログラマが優先されなくなるわけです。
エクゼキュータ2を100%に上げてみてください。フィクスチャは80%になります。今度は、エクゼキュータ1を0%にしてから100%に上げてみてください。フィクスチャは80%から100%にフェードします。これは、エクゼキュータが最新の値を優先(LTP: Latest Takes Precedence)するように動作するためです。フィクスチャは、呼び出された最新の値にフェードするわけです。ここで、エクゼキュータ1はそのままで、エクゼキュータ2を下げてください。フィクスチャは100%のままです。そしてエクゼキュータ2を上げると、それが最新の値になるため、80%にフェードすることに注目してください。
キュー内容の表示を、メイン・エクゼキュータから他のエクゼキュータのものに切り替えたい場合は、 (Eye) キーを押してから、そのエクゼキュータに関連付けられているキーの一つを押してください。
そのエクゼキュータに対する Cues ビューが画面1に開きます。画面1以外に Cues ビューがある場合、そのキューリストの内容も変わりますが、Cues ビューの右上隅にある (Pin) アイコンを押すと、Cues ビューをそのエクゼキュータ用に固定することができます。アイコンの背景が明るくなっていたら、そのビューは固定されています。
キューを保存すると、デフォルトのキュー・タイミングが用いられます。このデフォルトは変更できます。Time キーを押すと、下のようなビューが開きます。
ここでは、キューを保存するときに用いられる新しいデフォルトタイムを設定できます。より多くのプリセットタイプを持つフィクスチャを追加すると、このビューの右側に表示されます。
工場出荷時デフォルトのいずれかを変更していると、保存の際に Time キーが点滅します。 アイコンを押すと、工場出荷時デフォルトのタイミングに戻ります。
先へ進む前に、すべてのエクゼキュータをオフにし、フェーダを下げておいてください。
エクゼキュータ・ページは複数あり、エクゼキュータを別のページに移動することができます。
Move を押し、エクゼキュータ1に関連付けられているキーの一つを押します。そして Page+ を押すと、次のページに移ります。すべてのキューリストが消えたことに注目してください。ここで、エクゼキュータ1に関連付けられているキーの一つを再び押します。すると、ページ1のエクゼキュータ1にあったキューリストが、ページ2のエクゼキュータ1に移動します。エクゼキュータ2のキューリストも、ページ2に移動してください。
ページ2のエクゼキュータ1でキューを実行してから、ページを変更してみてください。エクゼキュータの上部がストライプ模様になり、"+1 fixed from Page 2" というテキストが表示されます。これは、実行中のすべてのエクゼキュータが、画面上で常に見えている必要があるためです。ページを変更すると、アクティブなエクゼキュータは固定(fixed)されます。フェーダを下げると、そのエクゼキュータが消え、そのページ自身のものに戻ります。
エクゼキュータをオフにしても、それを固定したままにしておくことも可能です。上述のような動作は、"Auto Fix" と呼ばれ、別ページからのエクゼキュータをオフにすると、そのページ自身のものに戻ります。これを保持したい場合は、Fix を押してから、固定しておきたいエクゼキュータを押してみてください。またエクゼキュータの固定を解除するには、もういちど Fix を押してそのエクゼキュータを押します。
この Auto Fix オプションは、グローバルにオフにすることができます。Setup を押し、Global Settings を選んでください。このメニューの Global Autofix で有効/無効を切り替えられます。無効にした場合、表示しておきたいエクゼキュータを手動で固定する必要があります。また、どこか他のページにあるエクゼキュータがフィクスチャに値を与えている可能性があることを覚えておいてください。
Global Autofix は有効にしたまま、エクゼキュータの固定は解除して、次に進みましょう。
メイン・エクゼキュータを移動することも可能です。
移動すると、そこにあるすべての設定が移動します。メイン・エクゼキュータに保存されているキューリストと、ノーマル・エクゼキュータに保存されているキューリストとの間には、設定に若干の違いがあります。
次のトピックでは、メイン・エクゼキュータにさらにキューを追加します。