フィーチャ、アトリビュートおよび機能

レイヤ・エフェクトエンジンについて説明するには、2D平面や3D立方体のようなレイヤ・オブジェクトを写す複数の移動式カメラのモデルとして grandMA VPU を例にするのがよいでしょう。

これらの例において、イメージは、テクスチャ(画像)あるいは動画であってもかまいません。

 

Layer フィーチャとアトリビュート  
  パーセント値  
Dimmer Dimmer 50 % Dimmer 100 %
ディマー機能。異なるレイヤ間のフェード容易にするために、オブジェクトの透明度を制御します。
0の場合、オブジェクトは透明で、投影は不可視になります。
"full" の場合、オブジェクトは不透明になり、前面レイヤ(Z位置)のみが表示されます。
MixColor (R; G; B) Color (0,0,0) Color(100,100,0)
RGB (Red; Green; Blue)色混合で出力を色付けます。
HSBC (Hue shift, Saturation, Brightness + Contrast) HSBC (50,50,50,50)
  HSBC (50,0,50,50)
レイヤの色相、彩度、明度、コントラストを設定します。
Colorkey   Layer 2 Key R,G,B (100,0,0)
Tol (10)
  Image Layer 1 Image Layer 2
前景オブジェクトの透明度を設定します。
まず色を選択してから許容誤差を設定します。   結果出力イメージ
'Alpha' スイッチは、ピクセルがカラーキーによって完全に透明または不透明になるかを決めます。  
'Type' スイッチは、計算が RGB モデル(赤、緑、青) または HSB モデル(色相、彩度、明度)で行われるか決めます。    
Colorboost (ColBoost-R; -G; -B) ColBoost (50,50,50) ColBoost (50,50,100)
イメージの赤、緑、青色のインテンシティは別々に操作します。
Borders    
  soft Borders hard Borders
(Left Hard、Left Soft、Right Hard…Top Hard、Top Soft) Borders は、PiP (ピクチャ・イン・ピクチャ)を実現するために利用できます。
ソフトボーダーはアルファチャンネルで動作し、その下のレイヤが最上位レイヤを透してマージされます。
例えば、レイヤをより小さなサイズに(スケーリングではなく)カットし、その各辺にソフトパラメータを用いてソフトエッジを作成します。
これにより、下のレイヤが透けます(画面例を参照)。
境界は、卓の Special ダイアログによっても変更できます。
レイヤを選び、'Border' フィーチャを選択してから、卓で 'Special Dialog' ボタンを押してください。
VObj. (3D-Objects) cross sphere
その面上に画像や動画を表示する2D/3Dオブジェクトを選択します。
VObj (トランジション・タイプ)    
Single Layer Transistion 注意: (grandMA 2 のみ)
レイヤ上における画像間のフェードエフェクトを選択します。
VObj (トランジション・タイム)    
トランジション・タイムは、0〜3600秒の範囲で設定できます。    
VObj. I-Pool 'Standard' プールを選択 'Video Test2' プールを選択
'I-Pool' の選択。1つ 'Pool' には、最大で255の画像または動画を含めることができます。
VObj. Images Image 1 Image 2
選択されている 'Pool' から画像や動画を選びます。
VPos (X; Y; Z; Scale) X=50%; Y=50%; Z=50% X=25%; Y=25%; Z=25%
スケールは、X、Y、Zの範囲を変更します。    
投影オブジェクトの X、Y、Z方向での位置決め。
VRot (X; Y; Z) X=40%; Y=60%; Z=50% X=40%; Y=40%; Z=40%
投影オブジェクトの X、Y、Z軸での回転。
VPos<> (X; Y;Z) X=50%; Y=50%; Z=50% X=60%; Y=60%; Z=50%
X、YおよびZ方向で、投影オブジェクトの移動を行います。
VRot<> (X; Y;Z) X= 50%; Y=50%; Z=50% X= 50%; Y=50%; Z=60%
X、YおよびZ軸で、オブジェクトの連続回転を行います。
VScale (X; Y; Z) X= 50%; Y=50%; Z=50% X= 50%; Y=30%; Z=50%
オブジェクトの寸法を X、Y、Z方向でスケーリング
VImg (Split X; Split Y) Split X 0; Split Y 0 Split X 2; Split Y 2
画像や動画を、X および Y で分割します。
VImg (Offset X; Offset Y) Offset X=0; Offset Y=0 Offset X=50%; Offset Y=0%
画像や動画のオフセットです。
VImg<> (X; Y) X=50%; Y=50% X=60%; y=50%
オブジェクト上で、画像や動画の連続的なスクロールを行います。
VPlayer (Playmode Speed; Begin; End; Index) Frame 100 Frame 200
(動画に対してのみ)    

Frame Index: インデックスチャンネルでフレームを選択
Play: 最初から最後まで動画を1回再生
Stop: 直ちに停止
Pause: 休止
Resume: 休止後の再開 (ループ中の場合も)
Play Index: 設定されたインデックスフレームから動画を再生
Loop: ビデオを最初から無限ループで再生します。  
Loop Index: 設定されたフレームインデックスの周りをループします。  

Play Ignore Dimmer; Loop Ignore Dimmer; Loop Index Ignore Dimmer;
Play Index Ignore Dimmer; Pause Ignore Dimmer;

これらのモードは、ディマーがオンかゼロかにかかわらず、動画を開始/休止し、また再生を続けます。
   
VPlayer (Speed) 再生スピードを変更    
VPlayer (Begin) インポイントを設定    
VPlayer (End) アウトポイントを設定    
VPlayer (Index) フレームインデックスを選択    
VEffect 1…...4 (Eff Type; Eff part) Eff Type = 0 Eff Type = Sepia
Direct3D 標準に基づくいくつかのエフェクトを選べます。
エフェクトは .fx ファイルで定義されます(Content: Eff1 Type 〜 Eff4 Type を参照)。
Sound (Volume) SndVol = 0% SndVol = 100%
サウンドトラックを持つ動画ファイルの音声出力を制御 音声がオフ 音声がオン
     
Master フィーチャとアトリビュート 全画面表示での例  
  Beam  
Iris (Iris) Iris = 10 % Iris = 80 %
アイリスを開閉します。
  Control  
Control (CTRL)    
マスターレイヤのコントロールチャンネルは、全画面表示に切り替えたり、卓から VPU をシャットダウンしたりするために用いられます。
これらの機能は、Smart ビューのボタンとして利用できます。
・No Operation: --- - Shutdown: VPU のシャットダウン - Restart: VPU の再起動
・Fullscreen: 全画面モード - Windowed: ウィンドウ・モード
・Enter PM: ピクセルマッパーの開始 - Leave PM: ピクセルマッパーから抜ける
・Enter SMode: Show Mode に移る - Leave SMode: Show Mode から抜ける
  Shapers  
Shaper (1A; 1B; 2A; 2B; 3A; 3B; 4A; 4B) 1A=0; 1B=0; 2A=0; 2B=0; 3A=0; 3B=0; 4A=0; 4B=0 % 1A=30; 1B=0; 2A=30; 2B=0; 3A=30; 3B=0; 4A=30; 4B=0 %
ビーム・シェイパーを用いると、A、B 2つのチャンネルを持つ4つのシェイパーによって、結果イメージのマスクを変えられます。
Blade スイッチで、シェイパーのオン/オフを切り替えられます。
  Video  
VObj (Image) Image = no Image Image = Circle
アイリス・マスクに対する画像を選択

 

* Content: Eff1 Type 〜 Eff4 Type を参照。

ヒント
カメラエフェクトは、出力全体の信号を操作します。
Camera フィーチャとアトリビュート パーセント値での例  
  Color  
HSBC (Hue shift, Saturation, Brightness + Contrast) HSBC (50,50,50,50) HSBC (50,0,50,50)
レイヤの色相、彩度、明度およびコントラストを設定
Colorboost (ColBoost-R; -G; -B) ColBoost (50,50,50) ColBoost (50,50,100)
イメージの赤、緑、青色のインテンシティを個別に操作します。
  Beam  
Iris (Iris) Iris = 10 % Iris = 80 %
アイリスの開閉
  Shapers  
Shaper1 (1A; 1B; 2A; 2B; 3A; 3B; 4A; 4B) 1A=0; 1B=0; 2A=0; 2B=0; 3A=0; 3B=0; 4A=0; 4B=0 % 1A=30; 1B=0; 2A=30; 2B=0; 3A=30; 3B=0; 4A=30; 4B=0 %
ビーム・シェイパーを用いると、A、B 2つのチャンネルを持つ4つのシェイパーによって、結果イメージのマスクを変えられます。
  Video  
VObj (Images) Image = no Image Image = Circle
アイリス・マスクに対する画像を選択
VScale (X; Y; Z; All) X= 50%; Y=50%; Z=50% X= 50%; Y=30%; Z=50%
     
オブジェクトの寸法を X、Y、Z方向でスケーリング
VImg (Split X; Y Offset X; Y) Split X 0; Split Y 0 Split X 2; Split Y 2
イメージを、X および Y で、オフセットを指定して分割します。  
このオフセットは、視点(Point of View: PoV)として理解できます。
この機能の使用によって、パースペクティブは変化しません。
立方体で試してみると、違いがはっきり分かります。
 
VCamPos (X; Y; Z) X=50%;Y=50%;Z=50% X=46%;Y=52%;Z=54%
すべてのレイヤ表示は、そのイメージが物理的出力に送られるメインカメラに対し、1つビューに混合されます。
これらの仮想カメラは、イメージ全体の一部分だけを表示するように移動できます。
そして、複数のアプリケーションを一緒に接続することで巨大なイメージを投影できます。
カメラ位置が移動すると、パースペクティブが変化します。立方体を用いて、それを少し回転させてからカメラを動かすと、パースペクティブの変化が分かります。空間の中心はモニタの中心のままであることが分かるでしょう。
VCamRot (X; Y; Z)    
カメラを、自身の中心点の周りで回転させます。    
VEffect 1…...4 (Eff Type; Eff part) Eff Type = 0 Eff Type = Sepia
Direct3D 標準に基づくいくつかのエフェクトを選べます。
エフェクトは .fx ファイルで定義されます(Content: Eff1 Type 〜 Eff4 Type を参照)。
3D Key (PosX;Y;Z Rot X;Y;Z Scale X;Y;Z; All)    
カメラに対する3Dオブジェクトを選択します。
これは、例えばサイクロラマへの投影や、球上にすべてのレイヤを表示する際に、出力全体を操作するのに便利です。
 
   
Keystone (1A,; 1B; 2A; 2B; 3A; 3B; 4A; 4B) 1A=0; 1B=0; 2A=0; 2B=0; 3A=0; 3B=0; 4A=0; 4B=0 % 1A=0; 1B=0; 2A=0; 2B=30; 3A=0; 3B=0; 4A=0; 4B=30 %
すべてのレイヤ表示は、メインカメラに対する1つのビューに混合されます。
このビューの各エッジを反対側のエッジに向かって移動することで、キーストーン効果を得られます。
Keystone Corr. (X - Corr.; Y - Corr.) X Corr. = 0 %; Y Corr. = 0 % X Corr. = 75 %; Y Corr. = 0 %
画像が歪んで投影されている場合、コンテンツが正しく見えるようにするために、パースペクティブの補正が必要になります。
画像コンテンツの分布は、X および Y方向で操作できます。
Softedge (1A,; 1B; 2A; 2B; 3A; 3B; 4A; 4B) 1A=0; 1B=0; 2A=0; 2B=0; 3A=0; 3B=0; 4A=0; 4B=0 % 1A=0; 1B=0; 2A=50; 2B=0; 3A=0; 3B=0; 4A=0; 4B=0 %
複数のプロジェクタで1つの共通イメージを表示したい場合は、境界をクロスフェードさせる必要があります。
各境界に対して、その位置のためのチャンネルと、エッジを分配するためのチャンネルが1つずつあります。
この例では、イメージ左端に対するソフトエッジを示しています。
Splitscreen (Offset X; Offset Y)    
X または Y オフセットを変更しても、視点は変わりません。カメラの軸は、オブジェクト軸にとどまります。
これは VCamPos とは異なります。
   
CP-X, CP-Y, CP-Z    
3D空間の中心点の周りでカメラを回転させます。    
FOV    
カメラの視野を変更します。