プログラミングを行う場合、ワールドは非常に役立ちます。
ワールドの要点は、影響が及ぶフィクスチャとアトリビュートを制限することです。
これは、プログラマに多くの異なる値があって、それらの一部だけを保存したい場合に非常に便利です。例えば、キューにすべての値を保存する前に、あるフィクスチャについて Color プリセットを保存したい場合などです。
この例を詳しく見てみましょう。いくつかの異なるフィクスチャを持つショーを用意してください。デモショーには、"demo dimmer and more" というものがあります。
フィクスチャタイプごとにワールドを作成します。名前は、Spot、LED、Blinder、Par とします。
この設定は、以下のすべての例で必要となります。
これが、望んでいたステージの状態だとします。これらの値を単にキューに保存するのではなく、スポットに対するカラー・プリセットを作成し、それをキューで使いましょう。
Fixture シートや Stage View に表示されるのは、自分のスポットだけです。しかし、DMX シートでは、他の値もすべて出力されているのが分かります。
これで、元のところに戻ります。ステージへの出力は何も変更されません。ワールドに入っても、出力は変わりません。
これで、スポットに対してカラー・プリセットを用いるキューを保存できます。
上述と同じ設定を用います。
デモショーには、"Look" というシーケンスがあります。この中には、Blinder 用にプログラムされたものがあります。
Look にはキューが1つしありませんが、より大きなシーケンスであるとみなし、そこから Blinder を削除するとします。
実際には、シーケンス3("Look")全体は削除されていません。削除したのは、制御可能なフィクスチャとアトリビュートだけです。"Look" シーケンスには、もう Blinder はありません。
大抵の場合、ランプを誤ってオフにしてしまうようなことがないように、キューリスト内にフィクスチャの制御チャンネル情報をプログラムすることは求められません。
これを避けるために、ワールドを利用できます。
これで、Control プリセットタイプが、エンコーダの上のプリセット・コントロールバーからなくなります。それらのアトリビュートを、誤ってプログラマに入れたり、どこかに保存したりすることはありません。
大きなショーの場合、複数のオペレータが同じショーファイルで作業を行うと、非常に便利で効率的です。大抵の場合、各人は全体の一部についてのプログラムを受け持っています。
互いの干渉を避け、快適に作業できるように、各人が担当するフィクスチャのセクションによってワールドを作成するとよいでしょう。
その場合も、エクゼキュータは共有しているので、完全に分離されることはありません。
多くの状況において、ワールドが作業の役に立ちます。
"World is Full" と "World is Selection" という2つ定義済みマクロがあります。最初のマクロは、ワールド1("Full")を選択します。2番目のマクロは、現在のセレクション(ワールド999)に基づいてワールドを作成し、そこに入ります。これは、適切なワールドで何かを行いたいが、それに見合うものが無い場合、非常に役立ちます。"World is Selection" を実行するたびに、ワールド999は上書きされます。
ワールド1とは別のものをデフォルトとして選択したい場合、"World is Full" マクロを編集することもできます(マクロは、すべてのユーザによって共有されていることを忘れないでください)。
選択したワールドは、プログラマと、いくつかのウィンドウに表示されるものにしか影響しないことに注意してください。エクゼキュータや、すでにプログラムされた要素は、選択されているワールドの影響を受けません。
ただし、エクゼキュータやシーケンスにワールドを割り当てることは可能です。詳しくは エクゼキュータやシーケンスに対するワールドまたはフィルタの適用 を参照してください。