Art-Net メニュー

grandMA3 ユーザマニュアル » DMX入出力 » イーサネットDMX » Art-Net メニュー Version 2.0

Art-Netは、Artistic License (artisticlicence.com)によって開発されたロイヤリティフリーのプロトコルです。

grandMA3 は、Art-Net 4 をサポートしています。

ヒント
Art-Net 経由のDM出力では、リフレッシュレートが異なる場合があります。これは、DMX入出力 - DMXリフレッシュレート で規定されたルールに従います。

設定は、以下の Art-Net メニューで行います。

Art-Net 設定メニュー

このメニューの開き方については、イーサネットDMX を参照してください。

Art-Net 送信に必要な手順については、Art-Net によるDMX送信 を参照してください。

設定ボタン

メニューの上部には、以下のようなボタンがあります。

  • Preferred IP:
    Art-Net プロトコルで優先して用いられるIPアドレスまたはアドレス範囲です。Interface を Auto にすると、ここでの設定に一致するインターフェースを選択できます。この入力ボタンをタップすると、番号入力ポップアップが開きます。希望する番号は、CIDR表記によるIPアドレスとサブネットマスク(ビット数)として入力する必要があります。例えば、10.0.0.0.08 は、10で始まるIPアドレスを選ぶことをシステムに伝えます。残りの数字は重要ではありません。末尾の "/8" はサブネットマスク 255.0.0.0 と同じです。この設定は、各ステーションごとに個別に行います。
  • Interface:
    このボタンをタップすると、Select Interface ポップアップが開き、目的のネットワーク・インターフェースを選択できます。このインターフェースは、すべての Art-Net 入出力に対して用いられます。Auto オプションを用いると、Preferred IP 設定に従ってインターフェースを選択できます。この場合、選択されたインターフェースは "<" と ">" で囲まれて表示されます。この設定は、各ステーションごとに個別に行います。
  • Enable Output:
    Art-Net を送信するには、このボタンをオンにしてください。Data も出力用に設定する必要があります(後述を参照)。
  • Enable Input:
    Art-Net を受信するには、このボタンをオンにしてください。Data も入力用に設定する必要があります(後述を参照)。
  • Broadcast Threshold:
    マスターがブロードキャストとしてユニバースの送信を開始するまでの、Art-Net レシーバ数を設定します。これは、Mode が Auto に設定されている場合にのみ有効です。レシーバ数がこのしきい値以下の場合、ユニバースはユニキャストとして送信されます。しきい値を越えると、ユニバースはブロードキャストとして送信されます。
  • ArtPollRate:
    マスター・ステーションが送信する ArtPollRequest パケットの時間間隔を設定します。
  • Setup Mode:
    Setup Mode のオン/オフを切り替えます。このモードでは、コンフィグレーション・データだけを送受信できます。また、Output と Input がオフになっていても、コンフィグレーション・データだけは送受信されます。
  • Send Art-Net If IdleMaster:
    このオン/オフボタンは、ステーションが Idle Master のときに Art-Net を送信するかどうかを指定します。セッションでネットワークDMXを送信するのは Global Master です。ステーションが、他のデバイスのセッションに加わっていない場合、それは Idle Master になります。この設定をオンにすると、Idle Master のときに、そのステーション出力がネットワークDMXになります。単独のステーションでネットワークDMXを出力する場合は、これをオンにする必要があります。スタンドアロン・デバイスとネットワーク・デバイスについては、システムの概要 を参照してください。
  • Output Delay:
    出力に対して0ms〜30msの遅延を設定できます。これにより、MA-Net 機器からの出力と比較して、Art-Net 出力全体が遅延します。
重要
  • Setup Mode を有効にすると、Enable OutputEnable Input がオフになっていても、Art-Net のコンフィグレーション・データは送受信されます。
  • Setup Mode がオフで、Output が有効な場合、DMXとコンフィグレーション・データが送信されます。
  • Setup Mode がオフで、Input が有効な場合、DMXとコンフィグレーション・データが受信されます。

ボタンの下には、DataNodes という2つのタブがあります。Data は、入出力の設定に用いられます。Nodes では、ネットワーク内で検出された Node を確認できます。その Node が対応している場合、Node 上のポートを設定することもできます。

Data タブ

Data タブは行と列からなる表です。各行が Art-Net 構成に相当しています。行が無効か有効になっていない場合、名前が赤文字になります。 Art-Net が送信されると、名前が緑で点滅します。また、Art-Net 信号を受信すると、暗い黄色で点滅します。

以下は列項目の簡単な説明です。

  • Lock:
    変更を防ぐために、行をロックできます。
  • No:
    行番号です。
  • Name:
    各行に名前を付けられます。これは、その行に対する簡単な説明として利用できます。
  • Note:
    各行に複数行の注記を追加できます。
  • Enabled:
    Art-Net を送受信する行の有効にするために Yes / No を切り替えます。No がデフォルトです。
  • Mode:
    行の動作を指定します。以下の4つの選択肢があります。
    • Broadcast:
      Art-Net をブロードキャストで送信します。
    • Unicast:
      Art-Net をユニキャストで送信します。
    • Auto:
      Broadcast Threshold の設定に基づいて、ユニバースをブロードキャストまたはユニキャストで送信するかどうかを決めます。ユニバース・サブスクライバ数(ArtPollRequests によって決定)がしきい値を下回っている場合はユニキャストで、しきい値を越えるとブロードキャストで送信されます。
    • Input:
      Art-Net を受信し、指定ユニバースにマージします。
  • Destination IP:
    これは、受信デバイスのIPv4アドレスです。Unicast モードが選択されている場合にのみアクティブになります。
  • Subscribed Nodes:
    サブスクライバ・デバイスの総数に関する情報です。これは ArtPollRequests によって決まります。
  • Local Universe:
    送信用の grandMA3 ユニバース、または Art-Net を受信するためのユニバースです。複数ある場合は、範囲内の最初のユニバースになります。
  • Amount:
    送受信用 grandMA3 ユニバースの総数です。
  • Net:
    0〜127の番号です。Art-Net III 以降では128の異なるネットを利用できます。それぞれが Sub-NetUniverse からなる完全なグループになっているため、合計で32,768の Art-Net ユニバースをアドレス指定できます。Art-Net I や Art-Net II デバイスとの互換性を保つには、0 を指定してください。
  • Art-Net Sub-Net:
    Art-Net には、16のサブネットがあります。0〜15の10進数または0〜Fの16進数で指定できます。
  • Universe:
    各サブネットには、16のユニバースがあります。0〜15の10進数または0〜Fの16進数で指定できます。
  • Art-Net Absolute:
    Net、Sub-Net、Universe 番号に基づいて計算される、ユニバースの絶対番号です。また、ここに番号を入力すると、それに基づいて Net、Sub-Net、Universe 番号が計算され、それぞれの欄が設定されます。
  • Packet Delay:
    送信される各ユニバース間にディレイを設定できます。これは、速度の遅いネットワークカードで古いノードを用いる場合に役立ちます。一度に多数のユニバースを送信するとノードがあふれる場合がありますが、わずかなディレイを追加することで回避できます。この設定は、出力モードでのみ利用できます。
  • Merge Mode:
    受信した Art-Net がどのようにユニバースにマージ されるかを指定します。構成行に対して Merge Mode を変更すると、Local Universe と Amount で指定されたすべてのユニバースが一緒に変更されます。Patch や Live Patch メニューの DMX Universes タブ、または Universe プールのユニバースを編集することで、単一ユニバースの Merge Mode を個別に変更できます。構成行の2つ以上のユニバースが異なる Merge Mode になると、Merge Mode セルには、そのことを示すために ... と表示されます。Merge Mode および Input Priority については、DMXポートの設定 を参照してください。
  • Input Priority:
    受信した Art-Net の優先度です。これは、Mode が Input の場合にのみ変更できます。詳しくは DMXポートの設定 を参照してください。
  • Timecode Slot:
    受信した ArtTimeCodeは、ここで指定されたタイムコード・スロット番号に送られます。タイムコードを受信するために Mode を Input にする必要はありませんが、Input を有効にする必要があります。この設定は、Mode が Input の場合にのみ変更できます。タイムコード・スロットは全部で8つあります。詳しくは タイムコード・スロットとは を参照してください。
  • Enable RDM:
    Art-Net 経由のRDMを、行で指定された Art-Net ユニバースに対して有効にできます。

Nodes タブ

検出された各ノードが行になります。ノードは、「バインド」のために1つ以上の下位行を持ちます。各バインドが持てるのは4ポートだけです。それより多くのポートがある場合、そのデバイスは複数のバインドを持ちます。

  • Lock:
    変更を防ぐために、行をロックできます。
  • No:
    行番号です。
  • Name:
    各行は、デバイスから名前を取得します。デバイスがサポートしている場合、名前を編集できます。
  • IP:
    デバイスのIPアドレスです。デバイスが対応している場合、アドレスを編集できます。
  • Net:
    各バインドにはネット番号があります。デバイスが対応している場合、番号を編集できます。
  • Sub-Net:
    各バインドにはサブネット番号があります。デバイスが対応している場合、番号を編集できます。
  • Output Port:
    デバイスにある出力ポートのユニバース番号です。デバイスが対応している場合、番号を編集できます。
  • Input Port:
    デバイスにある入力ポートのユニバース番号です。デバイスが対応している場合、番号を編集できます。