grandMA3 クイックスタートガイド » 09 マクロ | Version 2.2 |
マクロは、1つのコマンドまたは複数のコマンドの集まりで構成され、呼び出すことでそれらを実行できます。
マクロは、Data Pools タブにある Macros プールに保存されます。前の章では、Macros プールとその使い方について説明しました。
そこで、ユーザ定義エリアに Macro プールを作成し、最初の空のプール・オブジェクトを編集してみましょう。
以下のような Macro Editor が表示されます。タイトルバーの 'Settings' がオンになっています。
ここでは、マクロ行を作成できます。各行は、1行ずつ実行されます。マクロには、少なくとも1行のマクロ行が必要です。
コマンドは、コマンドライン入力で使用するものと同じです。
末尾に Please コマンドは記述しません。Execute 列が Yes になっていると、コマンドは自動的に追加されます。
Insert new MacroLine をクリックしてください。
Command を追加するためのマクロ行ができます。
Command Editor では、コマンドを記述して、システムがそれをどのように解釈するかを確認できます。
ショーを保存するための簡単なマクロを作成してみましょう。
Command Editor で Command 欄を編集し、SaveShow と入力します。
1単語で入力することが重要です。"Please" または "Enter" で入力を確定してください。
Macro Editor の上部にある Name ボタンを編集し、Quicksave と入力します。上部に 'Name' ボタンが表示されていない場合は、タイトルバーの Settings をクリックして有効にしてください。
Macro Editor を閉じて、プール内のマクロをクリックしてみてください。
これは、1つのキーワードでショーを保存するという、最も単純なマクロの一例です。
ユーザ定義変数や「ハンドル」と呼ばれる要素を用いることで、より複雑なマクロも作成できますが、それはクイックスタートガイドの範囲外です。
別のマクロを作成しましょう。これは、複数のマクロ行と一時的なグループ(番号999)を使用します。
新しい空の Macro プール・オブジェクトを編集します。新しいマクロ行を追加し、Delete Group 999 /NoConfirmation と書き込んでください。これによって、確認なしで、番号999に保存されているグループが削除されます。
追加したコマンドの下にある New MacroLine をクリックし、Insert new MacroLine をクリックしてください。これで、最初の行の直後に実行される新しいマクロ行ができます。
Store Group 999 /Merge と書き込んでください。これによって、現在のセレクションが新しいグループに保存されます。
Fixture Thru - Group 999 というコマンドを含む別の行が必要です。これは、グループ999にあるフィクスチャを除くすべてのフィクスチャが選択します。
次の行は At 0 とします。これによって、選択したフィクスチャの Dimmer 値が0%になります。
次の行は Group 999 です。これによって、元のフィクスチャが再び選択されます。
そして最後の行は、最初の行と同じ Delete Group 999 /NoConfirmation とします。これは後片付けで、不要になった一時的なグループを削除します。
これらすべての行は、可能な限り高速に次々と実行されますが、大きなグループの保存などでは実行に数ミリ秒かかる場合があります。そこで、マクロ行の間にわずかな遅延を追加したい思います。Wait 列は、次の行が実行されるまでの待ち時間を指定します。現在は "Follow" と表示されていますが、これは次の行が可能な限り速く実行されることを意味しています。Wait 列のすべての行を選択し、値を 0.1 に変更します。これにより、次のマクロ行を実行するまでに100ミリ秒の待ち時間が発生します。
マクロの Name を編集し、"RemOff" に変更します。
結果は以下のようになります(分かりやすいように各行に注記(Note)を追加)。
最後の行の Wait 値が赤で表示されていることに注目してください。これは、後続行がないため待つ必要がなく、値が使用されないことを示しています。
もう1つマクロを作成しましょう。
新しい空の Macro プール・オブジェクトを編集します。
Import をクリックしてください。
以前にエクスポートされたマクロと、工場出荷時の定義済みマクロを含む長いリストが開きます。リストを絞り込もか、下にスクロールして "help context sensitive.xml" を見つけ、それを選択して Import をクリックしてください。
これで、マクロ名を含む、このマクロのすべての設定がインポートされます。設定の1つに Execute があり、"No" に設定されています。これは、マクロ行が自動的に実行されないことを意味します。基本的には、コマンドラインにコマンドを追加し、実行するユーザの操作待ちになります。
Macro Editor を閉じて構いません。
このマクロを用いると、関連するヘルプページを開くことができます。マクロをクリックしてから、Macro プールのタイトル部分をクリックしてみてください。マクロに関するヘルプページが開きます。
Help ポップアップを閉ます。必要に応じて、マクロを追加してください。
プール内のマクロは、クリックで実行できます。また、Macro 1 などのコマンドによってもトリガーできます。
この章では、マクロシステムについて簡単に説明しました。
マクロの詳細については、ユーザマニュアルの マクロ セクションを参照してください。
必要と思われるものがあれば、後の章で自由にマクロを追加してください。
次の章 では、キューを作成します。