トラッキングに関する一般的な事柄については、トラッキングとは を参照してください。
トラッキング値には、それが及ぶ距離(Distance)を設定できます。これは、Sequence Sheet の Tracking Distance 列で変更できます。
Tracking Distances には2つのタイプがあります。通常のタイプでは、特定のキュー番号までトラッキングします。デルタ数を用いた場合は、それが設定されているキューに設定値を加算したキュー番号までトラッキングします。
どちらのタイプも、Tracking Distance が終了するとアトリビュートを解放します。これによって、アトリビュートが以前のトラッキング値に戻るか、シーケンスから解放されます。以下の例を参照してください。
Tracking Distance が有効なキューの、影響を受けるアトリビュート値の横には、白い縦線が表示されます。
Tracking Distance は、それが設定されたキューに保存されているすべての値に影響します。Tracking Distance 値は、それが終了するキューパートを考慮しません。
通常の数値入力によって、特定のキュー番号まで(そのキューを含む)トラッキングするように、Tracking Distance を設定できます。
以下の例のベースとなるのは、9つのキューを持つ単純なシーケンスです。最初のキューで、2台のフィクスチャの Dimmer 値が50%に設定されています。
通常のトラッキング・ルールでは、キュー1の値は、OffCue が値を解放するところまでトラッキングされます(Release が "Yes" に設定されているため)。
フィクスチャ1に対する Dimmer 値 70% を、キュー3に追加します。
キュー3に対する Tracking Distance セルを編集して値を設定します。
これによって、Edit Cue Number ポップアップが開き、数値を入力できます。
入力された数値は、その後でトラッキングを停止するキュー番号です。キューは存在していなくてもかまいません。
以下は、Tracking Distance 値を5に設定した結果です。
トラッキングは、既存のキュー5と6の間で停止します。Tracking Distance を示す白線に注目してください。トラッキングは、キュー5まで行われます。Tracking Distance 後は、以前のトラッキング値の50%に戻ります。
間にキューを追加したり削除したりしても、キュー5までトラッキングされることは変わりません。
キュー3の番号を変更しても、Tracking Distance は変わりません。
上の画面例では、キュー3の番号を2.5に変更し、キュー4.5を追加していますが、トラッキングはやはりキュー5の後で停止します。
Tracking Distance をデルタ数で設定すると、設定したキューにそれを加算したキュー番号までトラッキングされます。以下の例を参照すると、理解がより深まります。
以下の例でベースとなるのは、上の例で用いたのと同じシーケンスですが、少し整理されています。
ここで、キュー4は、フィクスチャ2の Dimmer 値が 80% に更新されています。
キュー4に対する Tracking Distance セルを編集すると、Edit Cue Number ポップアップが再び開きます。
Δ+ ボタンに注目してください。これを用いて、Δ+ 2 . 5 Please とタップしてください。
その結果、キュー4からキュー6.5(4 + 2.5 = 6.5)まで、80%の値がトラッキングされます。
キュー6.5は存在しないため、この Tracking Distance に対する現在の最後のキュー番号は6になります。
キュー3とキュー6.5の間に追加されたキューには80%のトラッキング値になりますが、6.5より大きいキュー番号は50%のトラッキング値になります。
プログラマが空であることを確認し、空のキュー6.5と6.6をシーケンスに保存してみます。
キュー6.5と6.6の間で、トラッキングが停止していることが分かります。
キュー4の番号が変更されると、Tracking Distance に影響します。キュー4の No セルを編集して、番号を3.1に変更してみます。
今度は、キュー5と6の間でトラッキングが停止します。キュー3.1からキュー5.6までがトラッキングされます(3.1 + 2.5 = 5.6)。