RDM (Remote Device Management)

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Version 2.3

RDM (Remote Device Management) は、grandMA3 デバイスとそれに接続されたRDM対応デバイス(RDM対応フィクスチャ)との間で、標準DMXラインを介して双方向通信を行うためのプロトコルです。RDMプロトコルによって、grandMA3 デバイスは特定のムービングライトからコマンドを送信したり、メッセージを受信したりして、デバイスの設定や状態監視を行うことができます。例えば、DMX開始アドレスの調整などです。これは、遠隔地に設置されたデバイス対して特に有用です。各フィクスチャの パラメータ よって、フィクスチャと grandMA3 デバイス間で送信できるコマンドと受信できるメッセージが決まります。

PLASA による ANSI E1.20 - 2010 は、RDM 規格を DMX 512-A プロトコル(ANSI E1.11)の拡張として規定しています。

RDMは、接続に影響することなくDMXに統合されます。RDMデータは、標準のXLRコネクタ接続で送出されます。新たなDMXケーブルは不要です。RDM対応デバイスと従来のDMXデバイスは、同じ一本のDMXライン上で操作できます。RDMプロトコルは、独自のDMX512データ・パッケージを送り、従来のデバイスには影響を与えません。


RDMの有効化

RDMを使えるようにするには、2つの異なる場所でそれを有効にする必要があります。

  1. ショーファイル内でグローバルに有効にするには、以下のようにします。
  • Menu - Network を押し、StationsRDM ボタンを有効にします。
  • または、Menu - Network を押し、 Station Control タブで RDM ボタンを有効にします。
  • または、Menu - Live Patch を押し、RDM タブで RDM ボタンを有効にします。
  • または、Menu - Connector Configuration を押し、右下にある RDM ボタンを有効にします。

4つの RDM ボタンはすべて互いに連動されていて、グローバルに有効になっています。

  1. RDM を利用するXLRポートごとに、そのモードを Connector Configuration で Out から RDM に設定する必要があります。目的のポートのセルを長押しすると、エディタが開きます。

Mode A をタップし、RDM に変更します。Apply をタップして変更を確定します。ポートの背景色が青緑に変わります。

Connector Configuration options with Port A in RDM mode and RDM activated globally in the bottom right.
Connector Configuration オプション - Port A が RDM モードで、右下の RDM がグローバルに有効

RDMモードでは、DMX値が変化した場合にのみDMXデータが送信されます。さらに、DMXフィクスチャが無信号モードにならないように、500m秒ごとにリフレッシュ・パケットが送信されます。
このRDM出力モードによって、DMXライン上でRDM構成のための処理時間をより多く確保できます。


RDM Devices ウィンドウ

Add Window ダイアログの Tools タブから RDM Devices ウィンドウが開けます。

このウィンドウには、RDMで検出されたすべてのデバイスが一覧表示されます。同じ一覧は、Menu - Live Patch - RDM にも表示されます。

XLRポート上でRDMフィクスチャが検出されると、RDMデバイス一覧に RDMPorts セクションが追加されます。各RDMPortには、その物理XLRポート上でRDMによって検出されたすべてのフィクスチャが表示されます。RDMポートには、デバイスのIPアドレスとXLRポートからなる名前が付けられています(例: 192.168.0.4 - XLR D)。デバイスが検出されなくなった場合、文字色が赤に変わります。

RDMFixtureTypesRDMPorts が検出された RDM Devices ウィンドウは、以下のようになります。

RDM devices window with RDMPorts in expanded mode.
RDM Devices ウィンドウ - 拡張モードの RDMPorts

RDMで識別されたフィクスチャタイプごとに、RDM Devices ウィンドウの RDMFixtureTypes に新しい子が追加されます。各 RDMFixtureType には、RDMフィクスチャの一般情報(パラメータの説明や利用可能なDMXパーソナリティなど)が含まれます。これは、同じ製品のすべてのフィクスチャに共通する情報です。

RDMフィクスチャの横にある を展開すると、フィクスチャのさまざまなパラメータがすべて表示されます。

RDM devices window with one active RDM fixture in a expanded view.
RDM Devices ウィンドウ - 1つのアクティブなRDMフィクスチャが展開

RDMパラメータ

grandMA3 は、ManufacturerID、DeviceModelID、および SoftwareID の3パラメータに応じて、RDMFixtureTypes を独自に作成します。
同じ物理タイプの照明フィクスチャが、ファームウェア・バージョンの違いによってソフトウェアIDが変わると、すぐに異なる RDMFixtureTypes が作成されます。

RDM Devices ウィンドウで編集できるのは、RDMフィクスチャが設定可能として提供するプロパティのセルだけです。すべてのRDMパラメータをユーザが設定できるわけではありません。

各パラメータには3種類のコマンドがあります。

  • Set: 卓で調整可能なパラメータ。
  • Get: 受信のみ可能なパラメータ。
  • Set および Get: デバイスで送受信可能なパラメータ。
ヒント
RDM Devices ウィンドウには、Command と呼ばれる特定の列の下に、すべてのパラメータの個別のコマンドも表示されます。

grandMA3 では、以下のRDMパラメータがサポートされています。

パラメータ パラメータID
GET SET SET/
GET
PROXIED_DEVICES 0x0010
X
PROXIED_DEVICE_COUNT 0x0011
X
LANGUAGE_CAPABILITIES 0x00A0
X
SOFTWARE_VERSION_LABEL 0x00C0
X
BOOT_SOFTWARE_VERSION_ID 0x00C1
X
BOOT_SOFTWARE_VERSION_LABEL 0x00C2
X
SLOT_INFO 0x0120
X
SLOT_DESCRIPTION 0x0121
X
DEFAULT_SLOT_VALUE 0x0122
X
SENSOR_DEFINITION 0x0200
X
SENSOR_VALUE 0x0201
X
RECORD_SENSORS 0x0202
X
DEVICE_HOURS 0x0400
X
LAMP_HOURS 0x0401
X
LAMP_STATE 0x0403
X
LAMP_STRIKES 0x0402
X
LAMP_ON_MODE 0x0404
X
DEVICE_POWER_CYCLES 0x0405
X
DEVICE_MODEL_DESCRIPTION 0x0080
X
DEVICE_LABEL 0x0082
X
POWER_STATE 0x1010
X
IDENTIFY_DEVICE 0x1000
X
DMX_PERSONALITY 0x00E0
X
DMX_START_ADDRESS 0x00F0
X
PAN_INVERT 0x0600
X
TILT_INVERT 0x0601
X
PAN_TILT_SWAP 0x0602
X
DISPLAY_INVERT 0x0500
X
DISPLAY_LEVEL 0x0501
X
RESET_DEVICE 0x1001
X
FACTORY_DEFAULTS 0x0090
X


プロキシ・デバイス

プロキシ・デバイスとは、卓からDMXを受信し、プロキシ・デバイスに接続された複数のデバイスに送信するデバイスです。例えば、トランスミッタとレシーバを含む無線DMXリンクなどが挙げられます。

Proxied Devices 列には、特定のプロキシ・モジュールによって処理されるRDMデバイスの数が表示されます。この数にはプロキシ・デバイス自体も含まれます。

重要

RDMデバイスは、対応する無線DMX受信デバイスに直接接続してください。無線DMXモジュールを内蔵し、無線DMXトランスミッタとワイヤレス接続するフィクスチャは、制御デバイスによって検出されません。

センサ

センサとその値は、RDM Devices ウィンドウにも表示されます。目的のRDMフィクスチャの横にある をタップしてください。各センサは、個別の行に表示されます。右端には、各センサごとに4つの列が表示されます。

センサの実際の値を確認するには、Menu - Live Patch - RDM に移ります。フィクスチャの横にある をタップすると、4つのセンサ列が表示されます。

  • Present Value: センサの現在値。
  • Lowest: センサが到達可能な最低値。
  • Highest: センサの最高値。
  • Recorded: RECORD_SENSORS、0x0202 が実行されたときのフィクスチャの保存値。
ヒント
値を表示するには、別のRDMコントローラで RECORD_SENSORS を実行する必要があります。
RDM tab in Live Patch displaying values for three different sensors.
Live Patch の RDM タブには、3つの異なるセンサ値が表示

RDM通信プロセス

grandMA3 でのRDM通信は、以下のプロセスにしたがいます。

  1. 新しいRDMフィクスチャの検出。
    1. 検出されているフィクスチャの有効性を確認。
    2. 新しいRDMフィクスチャの確認。
  2. パラメータおよびセンターデータの取得。
  3. 1秒の一時停止。
  4. 1から再開。

フィクスチャ実行時に変化しないパラメータ(Device Info など)は、対応する RDMFixtureType を作成する際に一度だけRDM経由で取得されます。他のすべてのパラメータとセンサ情報は、上述のステップ2で毎回取得されます。
連続3回の検出でRDMフィクスチャが無効になると、一覧でそれが赤表示になります。

RDMフィクスチャを、grandMA3 パッチのフィクスチャとマッチさせることができます。そのためには、RDM Devices ウィンドウで、目的のRDMフィクスチャのセルを編集します。ポップアップが開き、現在のショーファイルにあるすべてのフィクスチャが提示されます。
また、Live Patch の RDM ウィンドウ内で、フィクスチャをマッチさせることもできます。 Live Patch では、上述と同じ方法でフィクスチャ一覧を開けます。任意のフィクスチャのセルを選択し、ウィンドウ下部にある Match をタップします。
RDMフィクスチャと grandMA3 フィクスチャ間のマッチを解除するには、Live Patch の RDM ウィンドウで Unmatch をタップするか、Match ポップアップで Clear をタップしてください。

ヒント
使用されていないユニバース、またはRDM機能のないフィクスチャを含むユニバースでは、RDMをオフにすることをお勧めします。オフにするには、ステップ1と2 を逆にしてください。

RDMでフィクスチャを識別(IDENTIFY_DEVICE)は、以下のようにします。