チェイサーは、特殊なモードで動作するキューリストです。
したがって、いくつかのキューを持つキューリストがあらかじめ必要になります。キューリストの作り方が分からない場合は、キューの使い方 を参照してください。
エクゼキュータにいくつかのキューがある場合、それをチェイサー・モードにすることができます。これを行うには、まず設定したいエクゼキュータの Cues ビューを開きます。 キーを押してから、そのエクゼキュータが割り当てられているキーの一つを押ししください。
これによって、Cues ビュー が開きます。このビューの右上にある (Tool) アイコンをタップしてください。Settings of Executor ビュー が開きます。"Is Chaser" という設定がありますので、右端の緑のエリアをタップして、禁止マークをチェックマークに変えてください。
これで、エクゼキュータのモードが変わります。
チェイサーとして動作するキューリストでは、そこに保存されているキュー・タイミングやトリガは無視されます。そのため、タイミングの列項目はグレー表示になります。
Settings of Executor ビューでは、オフタイムを設定することもできます(Cues ビューのタイトルバーでタップすることでも可能)。このタイムを設定すると、Off キーや Off コマンド を用いる際に、チェイサーのフェードアウトに用いられます。
オフタイムは 、チェイサーに対するオンタイムとしても機能します。これは、チェイサー開始時に、保存されているパラメータを設定タイムでフェードインさせます。
チェイサーの動作方法を選ぶために、種々の設定があります。これらの設定は、エクゼキュータの Cues キューを再び開くと表示されています。左上隅の Esc ボタンをタップして Settings of Executor ウィンドウを閉じると、Cues ビューに戻ります。そうでない場合は、 キーを押してからエクゼキュータに関連付けられているキーの一つ押してください。
Cues ビューの下部には、下のようなチェイサーバーが表示されます。
またエンコーダにも、新たなパラメータが表示されます。
Fade エンコーダではフェードタイムを、Speed エンコーダではスピードを調整できます。Fade は、ステップ間のフェードに要するタイムです。キューリストに保存されているフェードタイムは無視され、Fade 値によってフェードかスナップ(瞬時に変化)かを設定します。この値はパーセントで表され、大きくなるほどフェードタイムが長くなります。これは、チェイサーのスピードを基準にして、利用可能なタイムが決まるためです。スピードの値は、BPM(ビート/分)で表現されます。これは、1分あたりに実行されるステップ(キュー)数です。
Cues ビューの下部にあるチェイサーバーでは、チェイサーの動作方法を制御できます。バーの上部には、二つの緑の設定エリアがあります。
左側の設定では方向を決めます。右端の参照ボタンを押すとポップアップリストが開き、以下の4種類を選べます。
右側の設定では、ループ方法を決めます。右端の参照ボタンを押すとポップアップリストが開き、以下の3種類を選べます。
下部には、チェイサーを(モードにかかわらず)再生したり休止したりするためのコントロールがあります。また、スピードを半分にしたり、倍にしたり、下のエンコーダで設定されているスピードにリセットしたりするボタンもあります。
チェイサーのスピードは、動的に変更することもできます。Speed キーを押しながらチェイサーに関連付けられているキーを何度かタップすると、その拍子をスピードとして覚えさせることができます。
この機能は Learn と呼ばれます。チェイサーに関連付けられているキーの一つに、この機能を割り当てることも可能です。 + Label (= Assign コマンド)と押してから Speed を押すと、コマンドラインが下のようになります。
そして、Learn 機能を割り当てたいキーを押してください。これは、Change Functions of Executor ウィンドウ や Settings of Executor ビュー でも行えます。
フェーダを0%から上げると、チェイサーの実行を開始できます。Go または On コマンドを用いて、設定されている方向に実行することもできます。GoBack コマンドでは、チェイサーが逆方向に実行されます。Toggle コマンドは、チェイサーの実行状態を切り替えられます。Off コマンドはチェイサーを停止します。Flash コマンドでは、キーを押し続けている間、チェイサーが実行されます。
これらすべてのコマンドは、チェイサーに関連付けられているキーに割り当てることができます。あるいは、dot2 の機能キーを押してから、チェイサーに関連付けられているキーの1つを押すことで、一時的に利用することも可能です。